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Creative Café 光カフェ --落ち着くアカリのココロとカガク-- 1/3pict

2011.06.18

クリエイティブカフェ「光カフェ -落ち着くアカリのココロとカガク-」はCreative Cafe「光シリーズ」として、学生主体で企画、運営を行ったカフェイベントです。テーマは「光」。私達のまわりに当たり前のようにあるこの光との関係性が変わりつつある今、これからの大切な光との向き合い方を参加者と一緒に語らいました。

●光の当たり方が物の見え方を変える

山崎:本日司会を務めさせていただきます、工学部4年の山崎貴史と申します。よろしくお願いします。hikari_001.jpg
こちらの写真をご覧ください。以前の渋谷の写真です。たぶん皆さん、渋谷という言葉を聞いて思い浮かぶのは、こういう非常にきらびやかな夜景だと思います。ただ、今は大震災のあとの節電ということで、あらゆる電気が消されています。こちらは今の渋谷の街なんですが、非常に暗くなっています。こちらの会場に来るまでの間にも、皆さんたぶん、商店の看板の電気が消えていたり、駅のホームで節電されていたり、いろいろな所で光の変化というのを感じられていると思います。
ここで、1つ、皆さんに質問があります。
「暗くなって不便ですか?」。
ダイヤモンド・オンラインでアンケートを行なった際に、「暗くなって不便ですか?」という質問に対し、83%の人が「不便・不都合をあまり感じない」と答えています。光が変化したということで、言葉で言い表せないような変化を感じていると思います。
光というのは、心に強く関連しています。明るくて安心する、暗くて落ち着く、逆に暗くて怖い。また、光の当たり方によって、物の見え方というのは非常に変わってきます。本日はこちらのミニチュアを使って、光を変化させたときにどのような印象を受けるかという実験をしていきたいと思います。
お手元に、先ほど配った赤と青のシールがあると思います。今、4つのシチュエーションを考えています。1つ目は「寝室」、2つ目が「リビング」、3つ目が「オフィス」、そして4つ目が「カフェ」というシチュエーションです。それぞれの場所で、まず、蛍光灯で照らしたときの印象を青いシールで、そして白熱電球で照らしたときの印象を赤いシールで、こちらのボードに貼っていただきたいと思います。こちらのボードは、縦軸には「気になる」「気にならない」、横軸には、「快」「不快」という言葉が書いてあります。このシチュエーションの中に皆さんを投影していただいて、どう感じるかというのをこのボードに貼っていただきたいと思います。

hikari_002.jpg(参加者、ボードにシールを貼る)

山崎:じゃあ、ちょっと会場を明るくしてください。皆さん、ご協力ありがとうございました。この実験で、何かコメントがある方がいらしたらぜひ。
A:まず、蛍光灯と白熱電球を同じワット数でやったというのは失敗(笑)。要するに、蛍光灯はもっと明るく均一に当たらないとその良さがでない。
山崎:確かにそうですね、申し訳ございません(笑)
B:普段オフィスで過ごしていることが多いので、オフィスで暖かい光だと、イラッとしちゃいます。
山崎:確かに、もしも教室の空間でも、この白熱電球の場所だったら、たぶんみんな寝てしまいますし、オフィスだったら仕事に集中するっていう感じにはならないかもしれないですね。
hikari_003.jpgC:パソコンで仕事をするようになってから、オフィスで明るいとか暗いとかって、あんまり関係なくなったような気がします。むしろ集中したいときはどちらかというと暗いほうがありがたいなとは思いますが。
野原:私も実は同じ意見です。私のオフィスはものを考えるときには暗くするんですけど、でもそうすると変だって言われます。東工大では、勉強するときに光を暗くする学生はあんまりいないんじゃないかと思うんですけど。
山崎:確かに一人だけで集中したいときっていうのは、周囲の電気を消したほうが効果的かもしれませんね。
今日の機会に、これまで光について当たり前だと感じていたことに、疑問というか新しいものを発見していただけたらと思っています。

●4つの光の存在の感じ方

(4つのボードの写真を見ながら)
山崎:先ほど集計を取ったこちらのボードですが、実はこちらの分布の方法について、種明かしがあります。
まず、「オフィス」の分布ですが、白熱電球が灯っている部分では「不快」にシールを張られる方が多く、蛍光灯に関しては、予想通り「気にならない」という方に分布が偏っています。これは普段、学校の教室やオフィスで蛍光灯を使われている方が多いからだと思います。hikari_004.jpg
次にカフェの分布。こちらも予想通りというか、蛍光灯を使ったカフェというのは「不快」で「気になる」ということで違和感がある。つまり普段、皆さんが行かれているようなカフェは、白熱電球、暖かい色のランプを使われた場所が多いので、同様に白熱電球を使ったシチュエーションのほうが「気にならない」という分布が増えています。hikari_005.jpg
次にリビング。こちらは私たちの予想とはちょっと違う答えになっています。私たちの想定では、蛍光灯はそれほど不快に思わないだろうと予想していたのですが、意外にも半数の人はリビングで蛍光灯を使うのは不快だと感じられたようです。
最後に寝室になります。こちらの方はリビングと似たような分布になっています。蛍光灯を寝室に使うと、あまり心地よくない。逆に白熱電球を使うと心地よい、より安眠できる。これも理にかなっていると思います。
実はこの「気になる」「気にならない」、「快」「不快」という軸ですが、こちらはあるデータに基づいて分類されています。

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